シルクの上手なお手入れ

シルクは繊細な天然繊維です。

下着、パジャマ等ご家庭でお手入れできるシルク製品もございます。

実際、お客様から「絹ってお洗濯が面倒よね。どうしたらいいのかしら？」というお問合せをよくいただきます。

私共は「洗濯ネットに入れて洗濯機で大丈夫です」と答えています。

しかし、洗濯ネットに入れても摩擦で細かな毛玉（ピリングといいます）はできてしまいます。

摩擦には弱く、化繊と擦りあえば負けてしまうのです。

シルクは本来じゃぶじゃぶ洗うものではなく、汗で多少濡れても汗のニオイがつきにくい特徴があります。

これは蚕のもつ天然の抗菌性のためであると言われています。

シルクはヒトの皮膚と同じタンパク質（アミノ酸）組成されている繊維です。

ご自分のお肌の一部だと思ってやさしくお手入れしていただければ、末永くシルク製品とお付き合いいただけます。

お洗濯のアドバイス

1. 中性洗剤を使用してください。
   シルク製品のお手入れには、シルク専用洗濯洗剤をおすすめします。

塩素系漂白剤（さらし粉、次亜塩素酸ナトリウム、亜塩素酸ナトリウム）は、生地を傷めるので絶対に使わないようにしてください。

アルカリ性洗剤を使用するとタンパク質が溶けて劣化してしまいます。

部分汚れ・しみ抜きには、シルクにも使える部分汚れ用洗剤をお使いください。

2. 30℃程度のぬるま湯で押し洗い、又はふり洗いをして下さい。
   強くこすらず、もみ洗いは避けてください。

洗濯濯機で洗う場合は、洗濯ネットに入れて、「ドライモード」「おしゃれ着モード」など弱洗い設定で洗ってください。

洗濯時間、脱水時間を短めにして下さい。

3. 強く絞らず、タオルドライ(大き目のタオルで挟んで)水分をとります。
4. 変色を防ぐため、日光に当たらないよう陰干しをして下さい。
5. アイロンは、必ず当て布をし、温度は130℃程度でかけます。
   スチームアイロンを使用する場合は、蒸気の量を少なめにすること、アイロンを軽く手早くかけて仕上げることが大切です。

ご家庭でお手入れできるシルク製品もシーズンオフ等に1度クリーニングに出されると、形が整います。

ふだんのお手入れ

上手にシルク製品とお付き合いいただくためには、普段のお手入れが大切です。

• 着用後は、よくホコリを払ってください。
  その際、柔らかなブラシで織目に沿って、強くこすらず、優しくホコリを払い落してください。
• ハンガーにかけて、風通しがよく直射日光に当たらない場所につるします。
  ハンガーは滑りにくいスポンジなどで覆われたすべりにくいものがおすすめです。
• 汗のシミは放置すると落ちにくくなるので、汗シミがひどいときは固くしぼった布でたたき落すなど応急処置をし、速やかに洗濯表示に従ってお手入れをして下さい。